2012年5月7日月曜日

校閲者紹介 - 校閲者整理番号 DAF

こんにちわ

論文サポートのエヌ・エイ・アイです。

皆様のゴールデンウィークはいかがでしたでしょうか?


当方は暦通りの営業ではありましたが、連休に入る前の日に手配させて頂いた案件等の引き受け状況、状況によっては校閲者・翻訳者変更などがあり28日と3日共に、スタッフ一名ずつシフトで入っていたわけですが・・・


飛び石連休って


正直、逆に疲れる?!


と思っている私です。


さて、本日は論文サポートのエヌ・エイ・アイの校閲者の中でも


一番の古株校閲者DAFをご紹介したいと思います。




こちらのチーフエディターを務める校閲者DAFは

論文サポートのエヌ・エイ・アイ設立当初から

小児科、血液内科、がん治療など医学全般を担当してきている凄腕校閲者です。



アメリカの大学病院での勤務経験を経て、メディカルライターとなり

過去には教科書の監修をも務めたりと多忙な毎日を繰り広げていましたが

いまでは指名依頼の校閲作業の他、通常の校閲業務、複雑な案件に関してのアドバイス、そして新規登録された校閲者などの養成などを行う、論文サポートのエヌ・エイ・アイ専属の校閲者として仕事をしてくれています。


そんな指名率#1のDAFにも、実はこんな時代がありました・・・


会社設立当初は英語を母国語とした研究者の英語を直すことに慣れてしまっていたこともあり、コメントも英語を母国語とした人ようのレベルで書いてきてしまったり

典型的に日本人研究者がやってしまうミス、文法の誤解などを指摘することなくザクザクと編集していた為、これでは英文が整っても、依頼人である著者は、何がなぜ直されたのか分からない・・・

ということが多発。

また、何度読んでも、第三者の目線からでは理解ができない文章に関しては、著者の意図することを想像する以前に、「意味不明」とだけくくってしまい、依頼人は途方に暮れるといった事態が!


そんな中、設立当初、顧問役として活躍していた翻訳者の一人が、現在論文サポートのエヌ・エイ・アイが用いているQ&A式の校閲方法を提案。


依頼人が日本人であることを意識した質問の展開

細かい修正においても明記、説明を要する顧客にはなぜこのような修正に至ったのかという説明を補足

不明瞭な文章においては、まず文章の流れをベースに校閲者なりの考えをまとめ、改定文章を提案、この文章ではAという意味合いで書かれているのではなく、実はBという意味で書かれているのではないですか?

などといった決め細かいQ&A式校閲を成立、現在に至るのです。


長い年月日本人の論文を校閲し続けてきているDAFだから故にできる校閲があります。

これからも何卒よろしくお願いします。


2012年5月2日水曜日

裏メニュー・完全解禁?!

実は論文サポートのエヌ・エイ・アイには設立後、5年目ぐらいから

密かにご提供しているサービスがありました


そのひとつ


投稿規定チェックサービスまたの名を「Light Journal Instruction Check」


近年、あまりにも各出版会社の投稿規定が複雑化してきたり刷新されることが多く


ここは校閲者とコーディネーター共に、ずっと気がかりだった部分


何せ、校閲をしっかりしたとしても投稿規定にて必須化されているパーツが欠落していたり


ワード数がはるかに超過していたりするわけですから・・・


その心配を常に抱えるのであればいっそのこと


裏メニューではなく、表メニューにしては?とスタッフ間で合意


思いのほか多くのお客様から反応があり


今では定着したサービスオプションの一つとなっています





ただ、実は



論文サポートのエヌ・エイ・アイにはまだ一般公開されていない裏メニューが!!




論文を丸ごとお預かりした案件に限り、


校閲者との交渉次第ではありますが


抄録をより魅力的なものに先生が書かれたドラフトをもとに書き換えてしまおう!


といった究極のプランまであるのです



しかし



現実、そこまでの作業を求められる方は少ないのと


実際、どこまで第三者の力を借りて自身の訴えたいことが反映できるのか?


といったこともあり、現在もご相談があれば動きますといった体制をとらせて頂いております。



このように、論文サポートのエヌ・エイ・アイでは


ご相談頂ければ色々とご依頼方法をカストマイズできるのが嬉しいところ


たとえば、


投稿先を決めきれずにて、とりあえず2カ所分の形式で論文を揃えておきたい


そんなお手伝いもしちゃいます


ダメもとで、ご依頼前に相談をしてみてください


裏メニューがある日、レギュラーサービス項目になる日が来るかもしれませんし


とことんキッチリお付き合い がモットーの
 
 
論文サポートのエヌ・エイ・アイなのですから!

2012年4月25日水曜日

Author's Contributionは必須?

ところで近年よく雑誌で見かけるようになった


Author's Contributionって必須なの?


YESともNOともいいがたいですね。


なんせ、投稿する先にもよって考え方がことなりますからね。



ただAuthor's Contributionの記載を求められる場合


掲載される論文に関わった共著者全員において


各人どのような役割を担っていたのかを申告する必要があるっていうからびっくり。


しかし、なぜそこまで細かい申告制度を設けなければならなかったのだろうか?


まず共著者とはなんだろう?ってところから考えてみると・・・


投稿される論文を書き上げるに際し、


その研究に取り組み、主要なデータを採った人とみなされた人物


そしてその研究成果の発表方法、内容、投稿先に至るまで同意をした人物


では重要な役割は担ってはいないものの、


研究を潤滑に推進するために得たサポートを提供してくれた人物はどうなるのだろうっておもいますよね?


出版会社の解釈においては、


研究推進サポートをしてきた人物は論文の掲載において何の責任も背負わないこと


そして研究員として研究成果に対し大きな役割を担っていないことから


Acknowledgementにその存在を認めてあげよう







といった姿勢


研究の規模が大きくなればなるほど、


個々の共著者の力関係や、役割の度合いなど複雑化するので


10年近く前あたりから数々の出版会社・学会にてAuthor's Contribution掲載を起用したり、これ等を必須化するようにはしたらしいのだが・・・


正直、このような制度があっても、まだ100%物事が解決するわけではないらしい。


何故なら、共著者として並べられる研究者の数に制限がある雑誌もあるからだとか。


後はいかにAcknowledgementを書き上げるかにもよるが、


最初から論文内で今回の研究成果はこれ等研究機関との共同研究によって得たデータである


とまとめてしまい


内容、掲載等の責任または出版に際して発生する費用の負担などに対し、共著者として名乗り出ることに同意を得ることが人物だけが共著者リストに掲載されればよいと考えるケースもあったりもするらしい。。。


とはいえ、


やはりここは人間


掲載される順番を役職や経歴別にされたりするのは気分的にも嫌なものだろうから



結局は機械的にアルファベット順にしたり、


筆頭著者を最後にして、研究に関わった順番を研究チームの貢献度合いで決められる様子


出版社または学会が考える共著者というものの価値観によってルールは異なってくるだろうが


ここは気を付けなければならないところだろう。


ましてや、書き方にまでルールがあるわけで


例えばTaro Ronbun, Ph.D., と Hanako Kenkyu, M.D. がいたとしよう


出版社によっては

Hanako KENKYU, M.D., Taro RUNBUN, Ph.D. といったようにLast Name(苗字)とFirst Name(名前)を区別しやすくしたりしますし


最終学歴の記載を求められる場合もありますし


逆に簡素化してしまい H. Kenkyu,  T. Ronbun, とだけ記載させる場合もあるわけで。。。


論文での著者名や所属先の書き方なんて似たようなもんでしょ?って考えていると


意外と痛い思いをするわけです・・・


で、、、ずいぶん話がそれましたがAuthor Contributionsの典型的な内容について確認してみるとしよう 。


Conception and design of the study  
研究自体のコンセプトやデザインを誰が構築したのか

Analysis and interpretation of data  
誰が今回の所収データを分析・解析したのか、

Collection and assembly of data    
誰が詳細データを収集し、取りまとめたのか
 
Drafting of the article          
誰がドラフト原稿を書き上げたのか  

Critical revision of the article for important intellectual content   
誰が筆頭著者として責任を持ち、原稿を推敲、内容確認を行ったのか

Final approval of the article      
誰が投稿に際し最終的許可を出したのか



Author Contributionsというものが世の中に出回るようになってかれこれ5年以上になるとおもうのだが


結局のところ、


実験をやっただけ、数字をとっただけといった人物と


研究のデザインやコンセプトを考えた人物


そしてその研究全体において全責任をもって取りまとめ、筆頭著者になった人物


これ等を区分けしたかったからとも思われる


ここで見えてくるのは


論文を評価・査定する際、どのようなバランスで採点をしていくべきかといった


とても現実的な問題に直面すること


どこまでが評価の恩恵を100%受けることができるのかできないのか


学位審査に響くような論文である場合、そこは充分考慮しなくてはならないのかもしれませんね。


色々な意味で、過去の負の遺産が、近年の研究者を圧迫しているといっても、過言じゃないのかもしれない。。。


科研費の申請方法だったり・・・以降省略○△×■@・・・

臨床系の論文には必須だけど・・・

臨床系の研究で論文を書く時に絶対必要になってくるもの・・・


生命倫理委員会-Ethical Committeeについてのくだり


インフォームド・コンセント-Informed Consentについてのくだり


だけど、


これ等文面はいったいどこに入る?


投稿先のルールにもよるのですが


大半はMethodsのセクションにこの二つの項目が含まれることが多いですね。


ちなみに


生命倫理委員会に関してのくだりの一番簡単な例としてはこんな文章が考えられ


This study was approved by the Xxxxxxxx University ethical committee.


インフォームド・コンセントに関してのくだりの一番簡単な例としてはこんな文章が考えられます。


Written informed consent(s) was (were) obtained from from all subjects for publication of this case report and accompanying images. A copy of the written consent is available for review upon requests.


ただ、いずれにおいても記載方法や、場所は


所属先または投稿先によって異なるので要注意!


必ず投稿先Publishing PoliciesにおけるBioethicsを確認することで

何を記載しなくてはいけないかが明解になります。


例えばNature Publishing Groupの場合→NPGのサイトヘGO!!

2012年4月20日金曜日

Structured & Unstructured Abstracts

年度末のあわただしさに負け


ここの更新がさらに先送りになっていました



さて、今日は身近なようで落とし穴いっぱいの要旨・抄録についてつぶやいてみましょうか・・・





研究畑にいると誰もが一度は経験をしなくてはならないことのひとつ


和文の論文にすら必要になることがある


英文要約・要旨・抄録・概要・・・・


Abstract, Summary, Synopsis


 まぁ、個人的には同じようなものを示すのに何故にこんなに名前があるんだろうって思いますがね・・・ (ぽそっ)
 


 かなりのケースで英文要旨を書き上げる際

 
その文章を書いている本人はワード数または単語に関しては気を配るが


そのスタイルについては投稿規定をみるまで気に留めることがないままきてるかも?


まず最初にこの世の中には投稿規定すら見ることなく投稿に挑む人もいるわけであって 


全員が全員、必ず気を使っているとは思えないことがしばしば 


とはいえスタイルっていったいなんのこと?!って


普段同じようにこれ等を書き続けてきた方は思われますよね? 
 


Abstract, Overview, Summary, Synopsis・・・には


Structured & Unstructuredといった主なる二つのスタイルがある他


分野によってはGraphical Abstractなどといったものも




まずはStructuredについてメモしておこう!


Structuredという名前がついているだけあって、これはまるでミニ論文のような組み立てからなる


Background, Methods, Results, and Conclusions 


限られた文字数・単語数の中ですべてを順序良く解説する必要がある反面、


人によっては話がまとめられやすいと考え、常にこの形式を用いている方も




Unstructuredは?


簡単に言えば、形に決まりはない


ただ、この場合、項目を埋めていくわけではなく


いかに効率よく論文または研究の全貌をみせるか


という文章力が頼りになってくるので


英語が苦手って思われている方は意味が通じているんだろうかと


ダラダラと書いてしまって長くなりすぎる傾向が・・・


そんな時こそ、校閲会社を頼ってください・・・ (ぽそっ)



Graphical Abstractって、な~に?


確かに、これがない雑誌が多いので出くわさなければしるすべもありません


まぁ、物としてはそのままですがね・・・


画像で物事を語る


雑誌によってはFigure Legendsのような説明文を入れることができるが


その図だけで研究全体を説明できなければならないので意外と頭痛の種に


といってもこれが必須化されている分野としては


やはり化学が関わる分野なので


専門の人間からすれば、たやすいことなのかもしれませんね





でも、いずれの場合であっても


たかが抄録・要約って高をくくっていると


意外なところでダメージが・・・


そう


何度も呪文のように書いてきていますが


演題採択または査読の時に運命をつかさどるのはコイツ


短いけど


ヒジョーに重要な役割を担うのがここなんですね




学会の演題登録のために・・・なんて思われがちでしょうけど


演題採択の時点であながち学会の賞や


学会誌の打診先が決まっても過言ではないわけで・・・


校閲会社としては


演題登録用の文章であろうと


症例報告であろうと


教科書一冊であろうと


グラント申請用書類であろうと


優先順位は変わりないのですがね・・・

2012年3月2日金曜日

おすすめできないRebuttal

ご無沙汰致しております。


今日はふと思い出したことを覚書するようにここにて紹介をしたいと思います。


REBUTTALという言葉をご存知だろうか?


投稿経験がある方であれば、理解されていると思うのですが。


簡単に説明をしてしまえば査読者から指摘されたことに対し反論(反証)すること。


あまりに理不尽なことや、訳あって触れたくなかったことをしつこく追求されると人間どうしても反論してみたくなったり、言い訳をしたくなったりするのが常。


そんなお手紙を書くときに、選択する言葉をひとつ間違えただけで査読者の心情が変わる場合も。


まず、当然のことながら失礼があってはいけないのだ。


どんなに相手が理不尽であっても、そこは真っ向から闘いの体制に入るのは好ましいことではない。


相手の気分を害さずに反論するということは日本語でも相当神経を使うもの。


ましてや、母国語ではない言語で反論をしようと思ったら、どこまで強気に出ていいものか判断がしにくいのが現実ではないだろうか?


また、稀に、自身が論文で用いている用語について理解を得たいが故にリスト化して説明をしようといった試みをされる場合もあるが、それはあまりお勧めできることではない。


リストで説明をするのではなく、何故その用語を用いているのかを査読者宛の手紙として認めることで、反発的な印象も与えずに済む。


ましてや、真っ向から自分の分野ではこの用語を用いるのが当然のことであり、あなたが査読者として適していないというイメージを与えてしまっては、ここは査読者も人間なので、つき返されてしまうのがオチですから。

そこをうまく、オブラートに包まなくてはならない。

そんなときに、経験豊富な校閲者に相談して頂ければ、トーンに棘がないような形で文章を書き換え査読者に対して失礼のない返答文が作成可能になります。


どうでしょう?


査読者宛の反論で苦労をされたことはありませんか?

2012年2月15日水曜日

Peer ReviewのPros & Cons

論文を書き、投稿する人間誰もがぶち当たる壁


編集者・査読者


果たして彼らは何を根拠に選ばれているのだろう?


1.出版会社・各ジャーナルごとに存在する編集長の独断で論文に適していると思われる1~4名の専門家から決める

2.ジャーナルの査読者として登録している研究者の中から適任と思われる研究者などに査読を依頼

3.著者が査読者候補・非候補を指名


いずれも受ける側に査読をするかしないか決める権利がついてまわることには間違いないわけで、査読者がつかない論文は編集長の手元で滞ってしまうこともしばしば。


また、査読者に対しジャーナルは報酬を払っているわけではないので、選ばれた研究者も好き好んで査読者になっていないケースが多いため、査読の期限はあるようでないようなものと考えていることも多く、酷い場合は1年以上ほったらかしといったことにもなりかねない。


実際問題


そもそも査読者自身、ある意味、ライバルであることを忘れてはいけない。


ではここで主なる査読制度のプラス要素をあげてみよう


同分野の研究者(読者)の目線から貴重な意見をもらえる



自身の盲点に気が付く

↓ 

論文内容の更なる改善



掲載された際、読者が参考文献として引用する可能性が上がる





ではマイナス点はなんだろう?


査読者自身が同分野まさに同じような研究をしているライバルの可能性が大


査読者のさじ加減・好き嫌いで採択が決まる可能性は払拭できない


共同研究者、友人等の中で同類の研究で投稿を予定している人を優先する可能性がある


査読者の都合で採択有無についての報告、またコメントをもらえるまでの時間が長引く可能性がある


一番辛いケースは、どのジャーナルに投稿しても同じ査読者に回る可能性がある時


このように、マイナス要素は細かい上に、自身がコントロールできる要素はほぼZEROに等しい。




「WHAT IF」をあげていったらエンドレスであることは確実なのだ。


では何故ジャーナルは査読制度にこだわり続けるのだろうか?


それはもちろん


読者に対し発信していく全情報を第三者である専門家に査定させることで情報の目新しさ、信憑性、質、科学的価値などをコントロールする役割を担ってもらうためだ。


ニッチな専門誌の場合、ポツポツと投稿されてきた論文はまず編集長が閲覧、御眼鏡にかなえば査読にまわるだろう。


しかし


大手出版会社の著名専門誌ともなると一日に投稿されてくる論文だけでもかなりのものだろう。


世界中から祝祭日・朝晩関係なく配信されてくる論文を果たして編集長はすべて読むことが出来るだろうか?


そんなことは不可能だろう。


査読以前の問題はここで何度も話題にしてきたカバーレターと要旨のパワーで乗り切るしかない!


編集長なり副編集長なり、ジャーナル側が興味を示して初めて査読対象の原稿になるというのに、そこに力を注がないのはあまりに無謀ではないだろうか?


査読にまわって初めて論文は戦いの舞台に上がるのだから、準備は万端にしておきたいと思うのが論文をわが子のように考える人たちなのかもしれない。


論文サポートのエヌ・エイ・アイは、編集長としての経験や、査読者としての経験を持った専門家が校閲を提供させて頂くことで少しでも確実に査読ステージに上がれる原稿作りをお手伝いしています。


査読前の原稿はもちろん、査読者を納得させる為のお手伝いもさせていただいております。


当方にて校閲した原稿でなくともサポートは可能です。


お気軽にご相談下さい。